拠点の制限がない時代へ  営業が語るオンラインの可能性

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リモートワークによる「オン」「オフ」の切り替えの難しさ

西村 緊急事態宣言発令を受けて、リモートワークに切り替わりましたが、どのように対応していったのでしょうか?

森江 コロナ禍前から顧客管理システムのSalesforceやビデオ会議システムを使っていたこともあり、どこにいても活動を制限されることはありませんでした。そのためリモートワークへと移行しても戸惑いを感じることなく切り替えられました。  
 ただ、オフィスワークの方が気持ちをつくれるタイプなので、オンオフの切り替えの難しさを感じていることは確かです。  
 生活の延長の中で仕事が始まらないように、空き部屋を仕事部屋としてしっかりとつくり、仕事へのモードに入れるように環境を整えることで切り替えを行なっています。

オフィスからスタジオやデザインワークステーションへ

森江 今では週の半分はオフィスに赴いています。というのも、完全に自宅でのリモートワークだけですと、精神的にも、思考的にも、非常にクローズになってしまって、仕事をする上で健全的ではないんだな、というところに気づかされました。自宅の千葉から東京のオフィスに移動するだけでも、街の雰囲気や人の様子を知ることができるのはもちろん、営業のタネや、今のマーケティングの動向などが自然とインプットされます。また、オフィスをシェアしていることにより、他社の動きなどを見ることができます。

西村 リモートワークとオフィスワーク、それぞれの場所での使い分けはどのように決めていますか?

森江 まず、意識的に一週間のすべてがリモートワークにならないようにしています。先ほど触れたように、千葉ー東京間での移動で目にする情報などから、感性的に影響を受けるので、オフィスに赴くようにしています。  
 オフィスではコロナ禍以前からお客さまと打ち合わせを行なっており、現在は訪問前後にオフィスを経由することも多いです。  
 また、オフィスには大きなモニターがあるため、デザインワークステーションとしても活用しています。ウェブセミナー(以下、ウェビナー)のスライド資料は年間1,000ページほど作成しており、そのほかにも勉強会や打ち合わせに使う資料も多く作成しています。集中して、資料を作るっていうところでも使え、しっかり作り込める場所です。  
 以前と大きく変わったこととして、ウェビナーの配信・撮影スタジオとしての活用があります。

限られたリソースで振り切ってチャレンジする!

森江 コロナ禍になってから「展示会などへの出展をやめ、マーケティング施策をオンラインに振り切る」という会社の方針をきっかけに動き出した施策です。そのため、大きめのテレビモニターやハイテーブルなどの最低限の設備を設置するスピードは早かったです。もう自分達でやり切ってよいのだと、迷いなく進めることができたという意味でも、会社の意思決定は非常に大きかったかなと思います。そのような環境づくりもあり、限られたリソースでオンラインに振り切り、全員が同じ方向を向いて進めています。

西村 限られたリソースで実現させるために、意識したことはありますか?

森江 東京オフィス営業2名、マーケ1名の3名体制と決まっていたので、一人ひとりの役割分担だったり、タスク能力というところをいかに組み合わせて進めていくかが重要でした。  
 オンライン・オフラインイベントの企画は前職で経験があったため、プロジェクトマネジメントがうまくできました。各自それぞれの役割の中で、能力を発揮しながら一つひとつ積み重ねることができたのかなと感じています。

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