男性や役職者も活用する大洞印刷の育児休業のリアル

 

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■大洞印刷の働く環境と育休制度

 超高齢社会の進行で人材不足が懸念される昨今、大洞印刷では‘‘労働環境の変革が人材不足や多くの社会問題の解決に繋がる” と考え、時短勤務やリモートワークの導入など、様々な制度を積極的に取り入れ、働きやすい環境づくりを行っています。育休制度もその一つ。大洞印刷では通常の育休制度に加え、2022年に施行された「産後パパ育休」も導入し、男性の育休取得を奨励。今回は実際に「産後パパ育休」を取得した2名にインタビューを行いました。

役職者として「産後パパ育休」を導入し、 自身も取得。

 

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 「産後パパ育休」を導入し、大洞印刷では初の“男性’’かつ‘‘役職者’’での育休を取得した福島さんに、 育休取得の経緯や取得して気づいたこと、今後の展望について話を聞きました。

– 「産後パパ育休」を取得した経緯を教えてください。

 もともと大洞印刷では育児休業制度を導入していましたが、男性の取得者はまだおらず、ジェンダー平等の観点から、大洞印刷でも男性が育休を取得しやすい環境を作りたいと思っていました。 取締役就任以前の2022年10月に国の制度として「産後パパ育休」制度が始まり、ちょうど3人目の子どもが生まれたので、試験的に取得することを決めました。

– 育休を取得するうえで、心配していた点はありますか?

 やはり休業期間中の業務と給与ですね。業務面では、育児と両立できるように制度の見直しを図りました。給与については、産後パパ育休の場合、休業による減額分を会社で補填し、ほぼ普段通りの手取りが保証される仕組みを作りました。役職者の自分が育休を取得することで課題点を見つけ、それに対して「より育休を取りやすくするために」と改善していきました。

– 当事者の視点で、より活用しやすい制度になるよう整え ていったのですね!育休中は、育児と仕事はどれくらいの バランスで行っていたのでしょうか?

 半々くらいですね。 大洞印刷では2017年からリモートワークを導入していて、出社せずに働く環境もすでに整っています。育休の取得で業務の分担が必要になることもありますが、会社の人たちと調整しながら進めていきました。 この機会にそれまで自分だけで行っていた業務を他の人に任せられるようになり、属人的な面を排除できたのも良かったなと思います。

– 育休取得によって社内での業務のサポート体制を整えることができたのですね。今後、大洞印刷で働く礫境の面でさらに改善していきたいことはありますか?

 育休に限らず、労働環境を整えていろんな働き方が選択できるようになるといいなと思っています。 労働時間を短くしたり、 休みを増やしたり、介護休暇を導入したり…。仕事とプライベートが両立できて、勤務中は仕事に集中して取り組める環境づくりができたらと。それを実現させるために、属人的な業務の排除、作業の自動化・標準化を行い、いろんな人が働きやすく活躍しやすい環境を作っていきたいと考えています。

 

周囲のサポートとリモートワークで育児と仕事を両立。

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 2024年3月に第一子が誕生し、約4週間の「産後パパ育休」を取得した津田さんに、育休を取得したきっかけや取得して良かったと思うこと、育休中の働き方などの話を聞きました。

– 津田さんは主にどんな業務を行っていますか?

 普段はウェブサイトの構築や運営、保守、クラウドサービスの対応、改修など、ウェプ周りの業務を担当しています。

– 育休を取得したきっかけを教えてください。

 妻が出産することを会社に報告したら、上司に「産後パパ育休」という制度があると教えてもらったのがきっかけです。 私たちにとって初めての子どもなので、夫婦ともに子育てに不安もあり、「利用できる制度があるなら使った方がいい」という妻の強い希望もあって、取得することにしました。

– 近年、男性の育休取得が増えていますが、数としてはまだまだ少ないのが現状です。 津田さんは育休について、どんな 印象を持っていましたか?

 私は何度か転職を経験していて、以前の職場では 「男性は育休を取らないことが正義」という考えの人が多く、私自身もそれが当たり前だと思っていました。でも、大洞印刷では上司から制度の利用を促してもらえて、とてもありがたかったです。

– 育休を取得して良かった点はありますか?

 初めての子どもだったので、家族の時間をしっかり取れたことが嬉しかったです。 子どもをあやしたり、ミルクをあげたり、おむつを替えたりと、積極的に育児に関わることができました。 育休中は妻に睡眠時間をしっかり確保してほしいという思いがあり、夜の寝かしつけも担当していました。

– 育休のおかげで、家族との時間を大切にできていたのですね。ちなみに育休中はどのように働いていましたか?

 以前からリモートワークは行っていましたが、育休中はフルリモートで働いていました。 勤務日は午前か午後のどちらかのみ働き、あとは育児や家族で過ごす時間にしていました。

– 半日ずつの勤務で育児と仕事を両立していたんですね。

 「産後パパ育休」を申請するにあたって、仕事と育児の両立を実現するためにどういった働き方がベストなのか、私一人では答えが出せなかった部分を上司にサポートしてもらって、そのような形になりました。自分の理想を考慮していただき、会社として柔軟に対応していただけたので業務の調整もスムーズに進み、本当に助かりました。

– 特に仕事に支障はありませんでしたか?

 ウェプの仕事は、トラブルの対応など緊急性のある仕事が多い上に、ウェブ担当が私一人しかいなかったため、不安はありました。実際、緊急の修正依頼があった際に他の人に対応をお願いしたことがありましたが、それを機に対応マニュアルを作成し、誰でも対応ができるように整えました。また、以前はいろんな部署の人から入る修正依頼の対応に追われて1日が終わってしまうこともありましたが、育休中は限られた時間の中で業務を終えられるように、優先順位を決め、より効率的に考えて仕事に取り組めるようになりました。 会社のみなさんに相談し、協力してもらいながら働くことができたので、大きな問題は特になかったと感じています。

– 育休期間を終えて、「産後パパ育休」制度を他の人にも勧めたいと思われますか?

 家庭と仕事のどちらの面を考えても、取得した方が良いと思います!育休期間を終えて、今後は家族と会社に相談しながら、仕事と育児の良いバランスを見つけられたらと思います。

 

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