持続可能な社会の実現に向けて、大洞印刷が進める取り組み
大洞印刷では事業の3本柱の一つにGX (Green Transformation) 」を掲げ、脱炭素社会の実現と経済成長を目指す取り組みに力を入れています。ここでは、GXに向けた大洞印刷の取り組みをご紹介します。
大洞印刷とGX
脱炭素社会の達成に向けて、印刷業を含む製造業においては特に、「大量生産・大量消費」を前提とする経済社会からの脱却が求められます。大洞印刷では、本当に必要なものを、必要な時に、必要な分だけ届ける仕組みづくりや、長く使ってもらうための製品作りを通して、持続可能なものづくりを目指しています。
持続可能な社会を考える 「サステナビリティ推進委員会」
持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして、2023年に有志による「SDGs 推進委員会」が発足しました。ゴミの海への流出防止のための 清掃活動、CO2削減のための廃棄物の削減やリサイクルの推進、eラーニングを活用した社内での学びの機会の提供などを行い、環境や社会に配 慮し持続可能な発展を目指す「ESG 経営」やGXに繋げることを目指しています。2024年からは「サステナビリティ推進委員会」に名称を変更し、取り組みをさらに発展させています。
2023年に「SBT認定」を取得
さらに、2023年5月に「SBT (Science Based Targets) 認定」を取得しました。SBT認定とは、科学的根拠に基づいて設定された温室効果ガス排出削減のための目標に対して認める国際的な枠組みで、事業者自らによる温室効果ガスの排出のみならず、原料の調達から製品が消費者の手元に渡り、製品が使用・廃棄されるまでの一連の過程における総排出量の削減が求められます。大洞印刷では、燃料の燃焼など自社で排出されるCO2排出量(Scope1) と、他社から供給された電気の使用など間接的なCO2排出量(Scope2) の合計を、2022年から2030年までに42%削減することを目標として設定し、科学的な根拠がある水準として認められました。
大洞印刷の取り組み事例
SBT削減目標の早期達成を目指し、大洞印刷ではさまざまな取り組みを行っています。
1. 再生可能エネルギーの活用
大洞印刷では、使用する電力に100%再生可能エネルギー由来のものを使用しています。電力使用量が全体の97%を占める本社工場、岐阜工場にも全面導入したことで、CO2排出量の大幅な削減を実現しました。また2024年5月には本社エ場に自家消費型ソーラーパネルを設置。工場全体の約30%を自家発電によってまかなう計画を進めています。
2. 最適生産
版が不要な「デジタル印刷」による小ロットでの製造や受注生産など、必要なものを必要な分だけ製造する「最適生産」によって大量生産・大量消費からの脱却を図り、在庫・ロスの削減を実現しています。
3. 省エネの取り組み
2023 年から社用車のEV(電気自動車)化を行い、走行中のCO2 排出ゼロを達成。また他にも、社屋に熱と紫外線をカットする塗装を施し、空調効率を高めるなど、消費電力を削減する取り組みを行っています。
4. 環境配慮素材の使用
製造過程でのCO2 排出が削減できる素材「LIMEX」やリサイクル素材「再生pp」を使用し、さらに印刷済みクリアファイルを新たたなファイルの原料に使うなど、環境に配慮した素材を積極的に活用しています。
取り組みの成果と今後の展望
SBT削減目標達成に向けた取り組みの結果、2023年度ではScope1、Scope2の合計排出量に関して排出削減目標を大幅に上回る、前年比約30 %の排出量削減を実現しました。そこで大洞印刷はさらなる目標として、2028年までにScope1、Scope2の合計排出量を100%削減し、2024年からScope3に対しての取り組みを開始することを掲げました。大洞印刷の取り組みは、世界的な課題解決においては小さなアクションかもしれませんが、大洞印刷と関わるみなさまと共にカーボンニュートラルな世界の実現に向けて取り組んでいきたいと考えています。