カーボンオフセット -持続可能な社会実現のために-
新型コロナウイルスの感染拡大により露呈した社会の弱さに対し、これからもより良い社会を持続していくため、社会的目標である「SDGs(持続可能な開発目標)」に対する取り組みもますます積極化していこうとしています。
SDGsの目標の中にもある環境への取り組みは、ビジネスの上でも欠かすことのできない大きな課題です。さまざまな取り組みや考え方がありますが、今回は、リサイクルや資源使用量の削減といった直接的な方法ではなく、「カーボンオフセット」という間接的な取り組みについてご紹介します。
カーボンオフセットとは?
カーボンオフセットとは、日常生活や経済活動の中で排出されるCO2などの温室効果ガスのうち、どうしても削減できない排出量を、他の排出削減活動に投資することで埋め合わせ、国全体として考えた時のトータルの排出量を削減していく考え方のことです。
埋め合わせ=オフセット
個人で参加できる身近な例を一つご紹介します。日本航空株式会社(JAL)の「JALカーボンオフセット」です。専用サイトで自身が利用する便の情報を入力すると、CO2排出量が算出され、その量に応じた金額を、インドネシアの森林破壊防止プロジェクトなどのCO2削減プロジェクトに寄付することができる仕組みを提供しています。
公式サイト https://www.jal.bluedotgreen.co.jp/jp/home より
飛行機の移動は、CO2排出量が多く、環境活動家のグレタ・トゥーンベリが国連の気候変動サミット参加時に、ヨットで大西洋を横断したことでも大きく話題となりました。新型コロナウイルスにより、飛行機に乗る機会は減っています。しかし、また利用の必要が生じた際に、環境貢献に繋がる選択肢を提供することで消費者にプラスの価値を提供しています。また、企業としても、燃料の見直しなどだけでは削減しきれない部分を、他の削減できているプロジェクトで埋め合わせることで、環境への貢献に繋げています。
企業であっても個人であっても無理のある活動は、持続が難しいものです。カーボンオフセットは、経済活動を維持しながらも取り組める環境への活動の一つとなるのではないでしょうか。
印刷業界の取り組み
印刷業界でも、このような取り組みが進んでいます。その中の一つに、平和紙業株式会社が取り扱う、カーボンオフセットの仕組みをもった紙があります。紙素材は、脱プラスチックの流れから、非常に注目を浴びている素材です。ビニール袋など、多く商品が紙素材へと変更が進んでいます。ですが、その商品本来の機能、役割を考えることも非常に重要です。例えば、弊社主力商品のクリアファイルの場合、書類を保護する役割を持っています。しかし、紙素材にすると当然、その強度は落ちてしまい、使い勝手が悪い場面もでてきます。すると、使用サイクルが早まることで最終的にゴミが増えてしまうことにも繋がりかねません。紙の素材に変更するのは一体なぜなのか。それは環境を守るため。その本質を考えた時、弊社ではこのカーボンオフセット紙を利用したペーパーファイルの商品化が、本質的な環境考慮になると考えました。カーボンオフセットは一つの手法です。これに取り組む目的は、CO2排出量を削減し環境を守ること。まずは、できる限りのCO2排出量を減らす努力が重要になります。その上で、どうしても難しい部分の排出量を埋め合わせる、トータルで減らしていくために活用する。この考えが最も重要です。
弊社でも、ゼロ・エミッション電源の導入をはじめ、そもそもの企業努力を進めると共に本当に価値のあるものを皆さまに提供できるよう邁進してまいります。
カーボンオフセットに関連するSDGs
カーボンオフセットの商品詳細はこちらからご参照ください。